英語の読み方、知ってる?
こんばんは、りくぼーです。
私は将来、自分の参考書を出版することが夢のひとつにあり、日頃から様々な参考書を研究しています。その中でいいと思ったものをオススメしていきたいと思います。
今日紹介するのは、著:かんべ やすひろ
『学校では絶対教えてくれない超英文解釈マニュアル』です。
ちなみに2もあります。
本書は学校では教えてくれないと謳っているように、一般的な参考書とは少しテイストが違います。しかし、言語の本質を捉えている良書です。
長文が苦手な人がよく言うセリフに「単語さえ分かれば…」というのがあります。しかし、なぜ単語だけ分かれば読めると言えるのでしょうか。
例えばこちらを見てください。
ex)彼 彼女 愛してる
こんな文を書く人はいないと思います。何か足りませんよね?
そうです、"てにをは"などの助詞が欠けています。
正しくは、彼は 彼女を 愛しているとなりますよね。
コトバというものは単語+"てにをは"から出来ている、ということを大前提として筆者が独自で開発した英文読解法を解説していきます。
独自で開発した読解法と聞くと少し不安かもしれませんが、筆者のかんべ やすひろさんは東進ハイスクールの講師をしていた方で実績はあるので安心してください。
日本語は比較的語順が自由な言語だと言われています。なぜかというと、日本語には"てにをは"などの助詞があるからです。対して英語には助動詞はありますが、助詞はありません。
そのため英語において非常に重要な役割を果たすのが「語順(文型)」なんです。これらのことに関しても本書で扱われています。
私個人の話になりますが、1年間浪人をしました。現役時はセンター試験や模試でも最高で6割か7割ほどでした。そこで、浪人中に1から文型をやり直しました。その結果、センター試験本番では9割を超えることが出来ました。
文型をやり直して人生が変わったと言っても過言ではない経験をした私だからこそ、文型(語順)の重要性についてみなさんに知っていただきたいと思っています。
本書は単語や塾語、文法はやったけど読解になると読めない、出来なくなるといった人に適した参考書です。本書で読解の技術を習得してみてはいかがでしょうか。
ちょいと本格的語源についてパート3
さて、今日は「ちょいと本格的に語源について」パート3
単語の「語感」についてです。
私は語源について説明する際にいつもこのように説明します。また、過去のブログで語源を知ることで未知単(知らない単語)を推測できるようになると書きました。その理由は以下にもつながります。私なりに「語源」について端的に説明するとこうです。
単語には一つの世界があり、接頭辞・接尾辞・語根等の規則性を覚えることによって単語の持つ元々の意味や概念が分かるようになる。それらの概念を理解することによって未知単(知らない単語)も推測・記憶しやすくなる。
語源は文化や歴史を反映しています。そのため語源を知ることは英語という言語の本質をたどることにもつながるのです。だからこそ私は一学問として面白いと思うとともに、多くの人に形態論という一言語学の分野に興味を持ってもらえたらなと考えています。
さて、ついつい話が脱線してしまいがちな #りくぼーブログですが、今日は「語感」がテーマです。
まず始めに、誰でも知ってるsorryという単語について見ていきたいと思います。
先日、テニスの大坂なおみ選手が大会で優勝しましたね。表彰式の際に、I'm sorryと発言をしていました。それが物議を醸しています。
sorryは①すみません②お気の毒に③残念です④後悔しています、などと訳すことができます。そのため大坂選手が発言したI'm sorry.の解釈は人によって異なっているのです。大坂氏の発言は「ごめんなさい」の意ではなく、誤訳だという意見が散見されます。しかし私は「ごめんなさい」の意でI'm sorry.と発言しているように見えます。
私自身、試合を見ていたわけではなく、報道を見て感じたことなので、映像を見たり海外の報道を見て私なりに考えてみました。
その上で、記者とのやりとりや試合の状況等を踏まえた上で、「彼女は私が勝ってごめんなさい」の意でI'm sorry.と発言したように思えました。
また、彼女自身がapologizeという言葉を使っている映像を見つけたので自分の中で納得がいきました。みなさんはどのように捉えましたか?
さて、またまた話が脱線してしまいました。笑
いい加減本題に入ります。w
そもそもsorryにはどうして「すみません」と「お気の毒に」というような異なった場面で使う意味があるのかと疑問に思いませんか?
このような疑問も語源を見ることによって明らかになります。
sorryの語源はsoreです。soreは「ひりひり痛い」という意味の形容詞です。
soreもsorryも古英語に由来する同語源の単語なんです。sorryの原義は「心が痛い」という意味なんですね。
「すみません」「お気の毒に」「残念です」「後悔しています」に共通しているのは「心が痛い」という場面なんです。だからI'm sorry.にはこれらの意味があるんです。
英語を日本語に置き換えずに英語のまま理解することが出来るのが理想ではあります。しかし、多くの人にとってそれはかなりレベルが高いことでしょう。そのため、私は「語感訳」をオススメしています。
I'm sorry to hear that.
語感訳:私はそれを聞いて心がひりひり痛んでいる
↓
日本語訳:それはお気の毒ですね
I'm sorry for him.
語感訳:私は彼に対して心がひりひり痛んでいる。
※forは感情の向かっていく方向を表す。「〜に対して」
↓
日本語訳:彼がかわいそうだ。
確認ですが、sorryをすべて「心が痛んでいる」と訳すのではなく、英語本来の姿でみよう、みれるようにしよう、とするための語感訳です。日本語に合わせて考えることによって都合が悪くなることがあるからです。
英語を読んで、その英単語の意味する日本語をイメージした上で、英文を理解しようとしていませんか?語感訳はその日本語を介する読解法から脱却するためのはじめの一歩といった感覚だと捉えてください。はじめのうちは英語を英語のままで、日本語を介さずに理解する機会を増やすことが大事になります。
次に多くの人が知っている熟語であるtake care ofについて見ていきましょう。今日はかなり長くなってしまいますが、もう少し辛抱してください笑
takeは「手の動作」がもとの意味で古ノルド語から来ています。単語帳等でもtakeは「取る」や「連れていく」などのように手の動作と関連のある意味が書かれてると思います。「(手で)取る」「(手を引っ張って)連れていく」という感じです。
もとの意味が「手の動作」ですので、takeを用いた慣用表現にも「手の動作」と関連のあるものがあります。その代表例がtake care of「〜の世話をする」です。
日本語でも「手がかかる子」のように手と密接に関わっていますよね。
また、take hold of「〜をつかむ」というのもありますね。
物をつかむのは基本「手」ですよね。
さらにはtake 〜 by surprise「〜を突然襲う」「(予想外のことが)〜に突然降りかかる」なんてのもありますね。(例を出したらキリがない。笑)
surpriseは「〜を驚かす」という意味です。語源はsur(上) +prize(つかむ)=上からつかむ→驚かすと派生していきました。surpriseには上からつかむ→突然襲うという意味が含まれてるんです。
そのためtake 〜 by surpriseは上のような意味になるんです。上からつかまれたら誰だってびっくりしますよね。笑
単語の語感がいかに面白いかを伝えるためにもまだいきますよ〜
party「パーティ、政党、一行、関係者」という単語はみなさん知っているでしょう。
partyにはpartという単語が隠れていますね。日本語でも「パートごとに分かれる」のように使いますね。
part(部分) + ly(集まり、集合体)=partyとなります。
つまり、partyは自分が一部として参加するものという意味から上のような訳になるんです。どれも「参加するもの」の意が込められていますよね。
これらを踏まえた上で、「参加する」という表現にはpartがよく使われていることに気がつく人がいるかもしれません。
take part inやparticipate inが浮かんだ人は語彙力が高いですね。また、partake inという表現もあります。
take(取る)+part(部分)+in(中に)=中の一部となる→参加する
participateのicipateはtakeの意味です。
part(部分)+ icipate(take)=take partという感じです。
語源から熟語のニュアンスが掴めるんですね!
語源と関わりの深い多義語も見ていきましょう。
firmという単語には「堅い」「会社」という意味があります。一見関わりがないように見えませんか?そのため覚えるときに苦労したなんて人もいるかもしれません。語源を知ると明らかになりますよ!
会社は契約に基づいて事業を行いますね。契約によってぐらつかない=堅い関係を作り出すんです。
また、firmとfarm(農場)は似ていますよね。この2つは語源が同じです。ぐらつかない契約関係(firm)に基づくのがfarmです。farmer(農家)は契約によって堅い関係を作るんですね。
脱線しすぎたこともありかなり長くなってしまいました(笑)
パート1から3まで「ちょいと本格的に語源について」書きました。ブログを読んで多少なりとも興味を持っていただけたら嬉しいです😃
単語は無限にあります。語源にも膨大な量があります。興味を持った方はぜひ自分でも調べてみてください!
ちょいと本格的語源についてパート2
こんばんは、りくぼーです。
今日も語源について書いていきます。少し本格的な内容になっているので、このブログを機に少しでも語源に興味を持ってもらえたらなと思います。
語源は形態論と呼ばれる言語学の分野の一つです。少しでも形態論に興味を持つ人が増えたら嬉しいです。
さて、今回は『単語の語感』についてです。
語源を知ることは英語力アップに繋がります。
英語はギリシア語、古ノルド語、ラテン語、フランス語などさまざまな言語から単語を借りています。そのため、同じ意味を表す言葉がいくつもあるんです。それぞれの単語には異なる香りのようなもの、つまり『語感』があるんです。
語感とは、その単語の持つ雰囲気や香りのことです。語感はその単語を使う場面を決めるんです。場面によってふさわしい語感を持った単語を使うことによって英語が伝わりやすくなります。
例えば、「仕事」を表す単語。
「仕事」を表す単語は数多くありますね。work, job, task, occupationなどが挙げられるかと思います。あまり馴染みがないとは思いますが他にはcalling, vocationなどもあります。
なぜ、いくつも同じ意味を表す単語があるのでしょうか。
それは、多少なりとも違いがあるということを表しています。例えば、jobは「賃仕事」と訳されることもあり、お金を得るための仕事です。taskは「しなければならない仕事」という語感があります。「語感」は辞書でも意識されており、「(義務としてやるべき)仕事、(骨の折れる)任務」のように訳されています。
taskはラテン語tasca(領主から課せられる税金あるいは労働)から来ています。tax(税金)と関連があるんです。taxを納めることは「義務」でもあり、taskにはやらなければならないという「義務」の香りがあるんです。
callingとvocationはそれぞれ宗教的な含みをもった言葉です。どちらも「天職」と訳されることが多いです。call(呼ぶ)は古ノルド語が語源です。「(神様がその仕事に就くように「呼んだ」)仕事」という香りです。vocationの語源はラテン語です。vocal(声の)を意味するvoc-が含まれていますね。どちらも神様、つまり「天」によって就くように導かれた仕事=「天職」という香りがあるんです。
次回は「語感」の理解をより深めていきたいと思います。語源に興味のない人の中には「もういいよ」と思ってる人もいるかと思うので次回で最後にします。笑